懐中時計の着こなし
懐中時計と言えば夏目漱石の坊ちゃんに出てきた赤シャツ氏のようにチョッキに入れておいてここぞという時にこれ見よがしに出して見るという印象があります。時計が貴重品でしたので一種のステイタスシンボルだったのでしょう。紳士の身だしなみの必須アイテムであったようです。
現代でも同じようにチョッキにいれておけばカッコ良いですが、ズボンの前ポケットや、ハンドバック、ポーチの中に入れておく使い方も一般的です。着物を着られる方は、やはり懐中時計の方がしっくりと合います。更に時計がアンティーク品であれば話の種にもなりますし、ノスタルジックなカチカチ音がすてきです。
チョッキでの懐中時計の着方ですが、ボタン穴に鎖のバーの部分を入れ、長い鎖に時計を付けてチョッキのポケットに入れ、短い鎖に飾りを付けて反対側のポケットに入れておくのが正式です。バー型でない鎖の場合はフックをボタン穴にかけます。
ズボンのポケットやハンドバックに入れる場合はバー型ではなくフック型の鎖を使い、フックを引っ掛けておけばOKです。
バー型チェイン
フック型チェイン
フック
バー
時計側
時計側
1920年代のElginの広告。
1925年でも1860年でも紳士の時計ファッションは同じようですね。
この他に、クリップ型チェインがあります。 クリップが上部にあって、ポケットに止めるタイプです。
左右の写真はクリップ型でチェーンが短いもので、ポケットから少しだけ時計を出して使うための鎖です。
クリップの下の飾りはポケットの外側に出して人に見えるようにします。おしゃれですね〜。
クリップ型チェイン
(FLTクラブの飾り付き)
クリップ型チェイン
(金張り)