Duplex 脱進器
Duplex脱進器は、1750年頃にフランスのLeRoyにより発明されましたが、フランスでは余り流行らずに1850年台中まで英国で使われました。米国ではNew
Egland Watch CO. が1898-1910年に、Waterbury Watch Co. が1880-1898年に製造しておりました。
上図のような王冠型のガンギ車(Escape Wheel)のインパルス用歯でテンプを叩き、テンプが回転して長い歯が次へ送られる仕組みです。
Duplex 脱進器 拡大図
動かすと1秒に2回、秒針がカイカチと進むので何かデジタル的な動きです。現代のクオーツ時計が1秒ごとに針がデジタル的に動くのに似ていて面白いですね。
Duplexの王冠は結構大きくて、機械を上から見ればすぐにわかります(左図)。
この機械にはNEWCoと刻まれてますので New England Watch Co.の製品です。
因みに、この懐中時計は普通と違ってリューズを押して時刻合わせをするようになっています。変わってますね〜。
金張りケース
文字盤、針が美しい
Duplex脱進器 [1]
直線型のRight Angle Lever脱進器
機械の全体図
参考文献
[1] C.Shugart et al., "Complete Price Guide to Watches"
装飾的な陶製文字盤です