国立科学博物館

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東京 上野公園にある国立科学博物館には、
子供向けの科学展示だけでなく、
大人向けの歴史的な展示もあります。

有名な展示は田中久重が1851に作った万年時計 
(万年自鳴鐘)です。 和時計の最高傑作といわれ、定時法、不定時法の表示に加えて、月や太陽の運行まで機械で表示する時計です。
(地球館の2Fに展示してあります)

田中久重は、からくり儀右門と呼ばれた人で江戸末期に数々のからくりを考案した日本のエジソンのような人で、後の東芝の礎となった会社を興した偉人です。

江戸末期の日本でここまでの時計が製作されていたことは驚きです。この後、日本が急速に欧米の機械文明に追いついたのは、このような技術が既に日本にあったからなのでしょう。当時の人の技術力には、脱帽です。

この時計では、機械ばかりではなく、エナメルや螺鈿細工、金属加工等の精緻な装飾も見所です。
下の写真のように加工工程を展示しており、当時の技術がよくわかります。
 
ぜひ、一度見学されることをお奨めします。

他にも、本館1Fに和時計や懐中時計の歴史的展示があります。

面白い時計に印籠時計(右図)があります。
印籠に時計を仕込んだもので、もちろん
不定時法の時代の時計です。
とても正確であったとは思えないので、
一種の粋な装飾であったのでしょう。
江戸の遊び心が感じられる逸品です。

不定時法に欠かせない2丁天符のやぐら時計
もあり、ビデオで動きをみることができます。
尺時計等の和時計の展示は多数あり、
動いてないのが残念ですが、一見の価値あり
です。

もちろん、懐中時計もあり、主に国産の鉄道時計が展示されています。

印籠時計

二丁天符の和時計

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不定時法文字盤

金属加工の工程

尺時計

懐中時計 もう少し充実してほしいところです。

和時計の数々

万年時計

Counter

エナメル加工の工程

この博物館ですこし残念なのは展示物の図録がなく、解説も少ないことです。

特に機械の中身に関する
展示は少なく、科学的には物足りない。

HPにおいても時計は余り
出ておらず、学芸員の皆さんには、もっとがんばってもらいたいところです。

とはいえ、時計のコレクションとしては充実していますので、わかっている人には楽しめるでしょう。